「やまないチャイム、ミッドナイト」をカクヨムに投稿しました

 今回も小説の成り立ちをご説明いたします。

 

 「處女作」の続編ですね。ホラーっぽいものを書こう。これは、「九乃を解剖する」というエントリーですね。九乃の持ち味が出るタイプの小説なのかな、という。

 ホラーといっても、むづかしいのです。九乃は科学の人ですから、科学で人は怖がらなそうですね。科学にフィクションを混ぜたものはホラーになりますけれど。ちなみに、SFとはいいませんね、あれ。なぜでしょう。未来の話でないとSFにならないのですかね。

 ホラーになりそうなネタを、ネタ・アーカイブから掘りました。2017年9月に思いついたネタのようです。「学校のチャイムが鳴りやまない」というテキストファイルがありました。

 ネタがあれば、あとは続編風に加工するだけで、簡単便利。期待したのですけれど、中身は「学校のチャイムが鳴りやまない話」としか書いてありません。使えないやつだな、こいつは。2017年の九乃ですけれど。

 どうにか小説にすることを考えましょう。

 まず、「處女作」の反省から。

 小説内小説パート、現実パート、九乃パートとみっつに分けられます。

 気づいたのですけれど、小説内小説はホラーですけれど、超自然なことはなにもないのですね。逆に、現実パートは、黒い空間が出てくるし、中は夜で、出ると夕方にもどるとか、超自然。本来逆じゃないかと。

 方針が決まりました。小説内小説は、文章をこってりホラー風で、超自然はなし。現実は、通常の九乃の文章で、超自然。

 となると、チャイムがやまないのは現実ですね。超自然なしで夜中にチャイムを鳴らすのって、考えるのが大変そうです。

 まず、小説内小説から書きだしました。学校へ忍び込むのは共通に決めました。できるだけホラーっぽくなるように、学校に侵入させると、美奈子が勝手な行動をはじめます。ええ、先のことは何も決めていない、職員室へ行けばいいんだろとしか考えていませんから、いっちゃえいっちゃえ。美奈子まかせで保健室へ。

 保健室でもホラーっぽく。私がベッドに引き込まれます。

 さて、つぎですよ。どうしますかね。ベッドに引き込まれても、超自然はなしですから、美奈子がいるにすぎません。うん、これは百合展開。保健室のシーンが書けます。

 職員室では、ちょっぴり妄想をいれてホラーっぽく。最後のオチは、前の文まで書いて、自然に出てきました。取って付けたようですけれど、九乃の中では自然な流れなのですね。處女作を読んでいないと不条理みたいですけれど、それはそれでよし。

 現実パートへ書き進みます。この時点で、学校が生徒を呼び寄せるためにチャイムを鳴らしているというアイデアが思いついていました。ひとりでは、ひとり殺されて終わりになってしまいます。保険のためにふたりにして、ひとり死んでも話が進むように考えました。

 「處女作」の竹中を再登場させようと考えました。小説内小説も、裏設定真知と美奈子を使っていますからね、自然です。相手の子はお亡くなりになっていますから、新しく新井さんを連れてきました。はい、その場で作りました。

 学校に食べられてもらおうと意識して書きます。はじめから食べられたら拍子抜けです。理科室は難なく抜けました。ケガしましたけれど。

 階段に食べられるシーン。ここで食べてしまおうか、一瞬考えましたけれど、「處女作」のように、竹中に殺してもらおうかと思い、助けました。読者に想像させるのがむづかしいシーンですよね。階段がめくれると書いてあってもどういうことかわからない気がします。勝手に想像してくれと、読者におんぶしてしまいました。

 職員室。小説内小説で異次元空間的なものは書きましたから、こっちでも書いていたのですけれど、削りました。二回も同じようなの読みたくないものですよね。

 これまた、職員室がちぢんできて食べられるって、書きにくいのですけれど、読者まかせ、第二弾。

 九乃パートはなんでもいいので、すらっと書いて、並べ替えをして、ひと通り書き終わりました。

 小説内小説は文章の感じをかえますから、かなり直しました。ホラー風にするには、アイテムがなくてむづかしかった。きっと読むと物足りないでしょう。文字数が6000文字ありましたから、削りながらそれっぽく頑張りました。

 

 肩こりから頭痛が襲ってきて、苦しい中書きました。面白くなっているとよいのですけれど。