連作短編「等価交換肢」第5話「馳走贄と綺羅龍城の場合」をカクヨムに投稿しました

  等価交換肢(九乃カナ) - カクヨム

 こちら、カクヨムの自主企画

  シェアードワールド『等価交換肢 血眼孕』(5千文字以内) - カクヨム

 に応募した連作短編小説です。全6話です。

 今回は第5話。血眼孕をどうにかしてひどい目に遭わせられないかというのが出発点です。呪いを使ってひどい目に遭わせようとしてもうまくいきませんから、対価も呪いもうまいこと運んで、血眼孕にとっては面白くもなんともない、損したという方向で考えました。

 では、メモをご覧ください。

 金を奪われた?
イデアを盗まれた?で、儲けた金を使わせるのかな。
一緒に会社作ったのに、追い出されたとか。アリキタリか。
誰かの金を使わせる呪い。
対価は腎臓とか。
で、ドナー登録してあって12時間後移植することになる。
呪いの相手の弟がレピシアントだったりして。
呪いの相手はどこかに寄付する。
血眼孕は、ああ損した、面白くもなんともねえ。怒り狂う。
最後は満潮ミチル視点で、第6話を予感させるような感じで。
やさしい呪い。
乾いた硬い感じの文章で。

  これは、書きはじめるまえのもので、思いついた順番にはなっていません。はじめは儲けた金を使わせるまで考えて、会社を追い出されたとか、臓器移植とか、弟とか、考えていません。満潮ミチルも書きはじめる直前です。

 第4話を書き終わった時点で、第5話もすぐ書けるだろうと思いましたけれど、すぐにとりかからず、お風呂にはいってゆっくり考えました。

 で、思いついたのが、会社を追い出されるということと、臓器提供、お金は寄付というアイデアです。満潮は最後ですね。血眼パートを考えていて、視点を満潮にする。第6話を書き終えていますから、その雰囲気を先取りしたらよいと思いついたのです。なにが幸いするかわかりませんね。

 書いてみると、臓器移植のところがひっかかりました。調べるて、肉親か配偶者でないと臓器提供できないとわかりました。うーん、困りました。骨髄移植では、対価の表示部分が面白くない。すぐに移植かなと読者に思わせてしまいそうです。というわけで、ここはそのまま、九乃注をつけてみました。センシティブなところですからね、移植とか。

 弟の晴(はれ)は、書いているときに必要だと気づき、その場で名前を考えてやりすごしました。

 連作短編の中で男が呪いをかけるのは綺羅龍城だけです。かけられるほうも男です。そうすると、血眼パートをミチル視点にしたのはバランス的にもよい気がします。第4話につづいて、みんなハッピーな小説になりました。ホラーではない?