カクヨムに短編小説「OL酒井麗奈の、乳首に入門」を投稿しました。

 「OL酒井麗奈の、乳首に入門」ですけれど。乳首小説といって考えはじめたものです。ファイルを作ったのが7月の話です。ふるっ。

 というのも、坂井令和(れいな)さんの乳首小説「乳首蒐集家」にしたコメントの返信で乳首小説書けと、こうリクエストがありましたから考えはじめたのですね。

 リンク先が本家乳首小説です。

 

 ふたつのことを同時くらいに思いつきました。はじまりの基調講演の部分ですね、進化の話で最初のチクビのネタ。それから、ラストの九乃カナが登場してギリチクとかアホなこと言ってオチになるネタ。

 あとは調べものをして基調講演のパートを充実させれば完成だと。

 でも、チクビチクビと考えたり調べたりしているうちに進化だけでは物足りなくなって、発生の話とか切除のこととか盛ってゆき、アホみたいな感動の嵐にまで発展しました。

 所長と話すパートは、小説を再開して調べものもやや終わり、実際に書いている中でその方向へ進みました。本家の「乳首蒐集家」に言及できましたし、小説がちょっと膨らんだかと評価します。

 坂井令和(れいな)さんは乳首小説のあと「OL酒井麗奈のコンチな日常【恐怖はSNSからはじまった】」を書いていて、カクヨムに小説を投稿しているキャラOL酒井麗奈を登場させましたから、こちらも借りることにしました。おかげで小ネタが増やせました。

 これでキャラ作りは完璧。坂井令和(れいな)さんをキャラにするのはちょっとタイヘンですからね、カクヨムツイッターでのお付き合いなもので。

 

 さて、カクヨム小説とブログをサボっている間に生まれたネタがまだあります。バンバン小説にして投稿し消化してゆきたいところですけれど、また新しいネタを思いついてしまったのですね。

 つい新しいものに飛びついてしまいますから、新ネタから小説にするかもしれません。ただ、どのくらいの長さになるかまだわかりません。けっこう長くなりそうな気がしています。3万文字とか?

 「女騎士は剣を抜かない」という異世界モノ。ハードボイルドっぽい小説にしたいと思っています。ラストは思いついているのですけれど、中身がまだで。

 でも、完成したら異世界ファンタジーの新ジャンル切り開いちゃうかもしれませんよ? 異世界グルメものみたいに。

 ではまた、なにかの小説の投稿しましたエントリーで。

カクヨムに超短編「否定的小説」を投稿しました。

 ひさしぶりにブログを書きます。

お休みしました。

 9月10月は小説をお休みしていました。

 あたらしく書かないにしてもなにも投稿しないと存在を忘れられてしまいますから、過去の長編を投稿していました。

 はじめて書いたころの小説です。3年も前のものですね。「セピア色のポートレート」。

 このあと続編のつもりで書いた「アイ色のアストログラフィー」では九乃カナがちょろっと出てきます。カクヨムでつづけて連載します。

貧乏暇なし

 休んでいると言いながら、10月の終わりには「愁いを知らない鳥のうた」を書いて投稿していました。

 そこから「廃棄転生者人別帳」を完結させ、「墓掘りと吸血鬼」も投稿しと、ブログをサボっている間にも活動していました。

「否定的小説」書きました

 さて、今回のブログは「否定的小説」を投稿しましたということで書くわけですけれど、チョー短い。72文字。

 あらすじにも、ツイッターにも全文を掲載してしまいました。本文の意味あまりありませんね。

 深夜トイレに起きることはあります。昨日は寝る前に紅茶を一杯飲んでしまいましたから余計です。

 深夜二時ころでした。トイレにはいって、よっこいせですよ。

 悪夢を見てうなされて起きる。でも、内容をいっさい覚えていない。そういうネタで小説書けそうと思いつきました。

天啓に撃たれる

 そのあと天啓がおりました。

全力疾走して布団に潜りこんだはずはない。

心臓。汗。筋肉。

 この部分。すごくない? あたらしい表現技法発明しちゃったよと思いました。

 はじめ頭に浮かんでいたのはこんな感じ。

全力疾走したように心臓は鼓動し、全身に汗をかき、筋肉は疲労していた。 

 普通の比喩表現ですね。クソだなと。 これが、ひとつ上の文章になるわけです。否定文にすることで同じ内容を伝えられます。しかもパッと見比喩表現ぽくない。かっちょええ。

すべてを否定

 で、どうせだから全部否定文で書こう、超短い小説にしようと思いつきました。

 ただ、3行目、「心臓。汗。筋肉。」これは否定文にしようがない。画竜点睛を欠きます。完成しません。

 ん? 完成しない? それはいい。

 ということで、最終行の句点(。)を削りました。うん、完成してない感マシマシ。でもないか。

これって小説……

 4行目はあとから付け加えました。ホラーかなってことで。

 あと阿久結女(あくゆめ)というキャラは小説感を出すためにぶっこんで、悪夢っぽい名前ということで考えましたよ。

 こんな風にしてできた5行小説。アホみたいですけれど、けっこう思考がつまった5行なのでした。

瓜生聖「噂の学園一美少女な先輩がモブの俺に惚れてるって、これなんのバグですか?」 (角川スニーカー文庫) はモブの物語ではない

 他人のふんどし作戦です。本の感想をブログに書くとアクセスが増えるというやつですね。作者や小説の力に頼ります。

 

タイトルがクソ

 はじめからケンカ売ってごめんなさい。カクヨム版のタイトル「目つきの悪い女が眼鏡をかけたら美少女だった件」というタイトルもよいタイトルとは思いませんけれど。

 はい、もとはカクヨムで開催された「サイバーセキュリティ小説コンテスト」の大賞作です。カクヨム版は未読ですけれど、本文を読んだところでタイトルに魅力を感じないのはかわらないでしょう。

 タイトル変更の判断は是としますけれど、その結果が「噂の学園一美少女な先輩がモブの俺に惚れてるって、これなんのバグですか?」ですからね、あまりよくなっていません。ラノベっぽいタイトルではありますけれど。

 小説内で主人公、自分でモブとゆうとりますが、嘘です。どこの世界にアイドルを目指す巨乳チビ少女やツルペタ・ペンギンパーカ・コンピュータオタク少女と親しいモブがいるというんだ。この世界は間違っておる! と取り乱すくらい、モブではありません。

 タイトルは俺のセリフになっていますからね、主観でモブと言っているだけです。

誰におすすめ?

 ヒロインですね。家庭に問題があり現在ボロボロアパートひとりぐらし、髪色と瞳の色が日本人離れした美少女、バグハントするようなコンピュータセキュリティのスペシャリストで、主人公にめっぽう好意を寄せている、それでいてウブな反応。そういうヒロインが大好きなラノベ読者が一番のストライクでしょう。

 ピンポイント過ぎ? 美少女が好きならおススメです。雑すぎる。

 コンピュータセキュリティに興味があって勉強してますよ、でも息抜きに小説読みたいなという人も楽しめそうです。でも、セキュリティの勉強にはなりませんから、勉強を目的には読まない方がよいでしょう。モチベーションを保つためにならよさそう。

サイバーセキュリティ小説だけど大丈夫

 本書はサイバーセキュリティ小説としても書かれています。サイバー犯罪を防ぐだけでは物語になりません。事件が起きて解決するから物語になるのですね。サイバーは、ここがむづかしい。解決ということは犯人を特定し捕まえるということ、そこまでゆくから面白くなる。

 ここのところが、本書は絶妙です。事件が起きて犯人をあばき、きっちり解決します。敵の姿がわからないと読んでいる方はいまいち腑に落ちない、もやもや状態になりますからね、大事。

 3話構成で第3話は事件というよりは、敵と対決という雰囲気です。目の前の敵の目論見をくじく。うまくいきそう、いやダメだを繰り返してゆき、追い詰められたところで最後の一手を繰り出す。王道です。

 というわけで、サイバーセキュリティ小説、おもしろいの? と疑っている人も、きっと楽しめることでしょう。

カクヨムまとめ(八月分)

 月のはじめは前月のまとめからはじまるのですけれど、「ネビラのトビラ調査」投稿があたものですから、あとまわしになっていました。

カクヨム甲子園、大人の部

 八月はカクヨム甲子園がはじまりました。大人の部ですね。
 テーマがあります。ゴミみたいなテーマですね、よっつとも。編集者は小説家ではありませんからセンスがないのでしょう。
 それで、参加予定はなかったのです。

 カクヨム仲間の坂井令和(れいな)さんとのやりとりで「きのう、失恋した」テーマで書くことになり、本気で頭を絞って書きました。「恋の対角線」。

 「恋の対角線」を考え書いているうちに、「扉の向こうは不思議な世界」テーマの小説も思いついてしまいました。テーマはゴミなのに。小説までゴミになってしまわないようにしないといけません。といいつつ、単純に不思議な世界を逆転したのですけれど。
 「ネビラのトビラ調査」は投稿が九月にまたがっていますけれど、八月に書きましたから八月まとめにいれました。

 もうひとつ、「突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」というタイトルがすべてのような小説ですね、みっつ並行して書きました。

 カクヨムに投稿してきた中では長いほうですね、カクヨム甲子園参加作は。「突然の召喚魔法」は最長でしょう、3万文字ちかい。OPPからけっこう長いのがつづいているかもしれません。
 八月は3作を書いて、文字数では54000文字くらいでした。

 失恋の対角線 - カクヨム

 突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか? - カクヨム

 失恋の対角線 - カクヨム

PV気になる

 カクヨムはPVを指標としていますからすこし触れます。

 PVといえば、先月のまとめで取り上げましたけれど、「ラーメンを中心にして」がニコ動で宣伝されて、結果第1話で5300ものPVになりました。最低の第8話でも159ですから、それだけの方が全体を通して読んでくださったのでしょう。ありがたい。
 とはいえ、PVが増えてなにかいいことがあったかというと、なにもないのですけれど。


 今月分に話を進めます。

 「失恋の対角線」は第1話60、最低で「第2話 『告白』というパワーワード」が33です。普段のわたくしの小説にくらべて多めかなと思います。要因はカクヨム甲子園参加でしょうか。

「ネビラのトビラ調査」は同じくカクヨム甲子園参加作ですけれど、第1話28で、最低は6です。第4話から一気にPVが減っています。第1話から第4話は土曜日に投稿したのがよかったのでしょうか。第4話がつまらないのでしょうか。わかりません。
 こちらは投稿してからあまり経っていませんから、まだ増えるのかもしれません。

 「突然の召喚魔法」ですけれど。タイトルがキャッチーだなと自分で思いますけれど、そのせいかPVが多くなっています。「第1話 突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」が159、「第3話 全滅のマリア」でも112で100を超えています。最低の「第13話 (召喚魔法って)本当、戦闘では役に立たないんだな。」でも26です。異世界ファンタジーの読者が多く、キャッチーなタイトルなら読んでくださるということですかね。
 一田和樹さん、瓜生聖(noisy)さんが読んでくださいました。やっぱりタイトルか。

本物川小説大賞に不参加

 本物川小説大賞というのがありました。KUSO小説を募集していましたけれど、書けずに終わりました。

 ネタを思いついたのですけれど、カクヨム向けにはどうかという内容でもあり、文章を凝る必要があり相当の準備を要するとか、内容的にもすぐには書けないと、いろいろな要因により応募を諦めました。「インコの冬」のキャラを登場させる予定でした。まだ書くつもりではあります。じっくり準備して。

九月はどうする

 さて、今月九月ですけれど。小説を書くのはお休みしたい。乳首小説とか、ラーメン番外編とか、ほのぼの日常系とか、昨日だったかタイトルだけ思いついた「女はパンツにワイセツブツを隠してる」だとか、書いて排泄じゃなかった、投稿しないとネタがたまる一方なのですけれど。
 九月十月は、はじめて書いた長編小説を投稿してお茶を濁そうかと画策しています。なにも投稿しないとみなさんに忘れられてしまいそうですから。

 九乃カナが登場する前後編の小説です。九乃カナが登場するというか、この小説のキャラからペンネームをとったのですけれど。

短編小説「ネビラのトビラ調査」をカクヨムで連載しました

 土日で4話づつ8話投稿し、本日第9話を投稿して完結しました。12000文字、ペースが速かったようです。第7話以降まだ誰も読んでいません。ツマラなくて第6話で読むのをやめているのかもしれませんけれど。

 完結しましたから、小説を書いたときのお話を。
 これは大人も子供もカクヨム甲子園参加作です。「失恋の対角線」につづいて2作目。テーマは「扉の向こうは不思議な世界」。このテーマが、クソです。編集者が考えたのですかね。
 テーマがクソなものですから参加するつもりがなかったのですけれど、「失恋の対角線」を書いてしまい、「ネビラのトビラ調査」のネタも思いついてしまいました。
 はじめの思いつきはコンセプトみたいなもので、こんな感じ。

 扉調査官
扉の向こうが不思議な世界につながっていると危険
ひとつひとつ扉を開けてみて
その先がどうなっているか調べる
実はこちら側が不思議で、
最後現実につながると扉を塗りこめちゃう。
不思議系な小説。

 ややコンセプト通りに仕上がったと思います。扉調査官という職業のつもりでいたのですね、コンセプト時点では。

調査官という仕事ではないことにしようか。
その世界に住んでいる人間はみんな扉の調査しかしない。
それが生きること。

扉の調査にゆくときは白線に沿ってゆく。
新しい扉が出現したことはアリが教えてくれる。
アリは道を熟知していて、新しい道ができるとすぐわかる。
あたらしい扉ができても同じ。

一本の木にみんな家を建てて暮らしているのかな。樹自体が家か。
その木から道が出ていて、道をふさぐように扉が立っている。
調査官たちは知らせがきて道具をもって出動するのかな。
扉のまわりはどうなってるのかな。
人が集まってる?
スマホで写真撮ってる?
そういう世界ではないのかな。
現実ではないからね。

誰かが当たりを引くよね。
ボイドかな。

どこに出現したら面白いかな。
世界がシンプル。どこにっていうのはあまり重要ではない。
つまり、屋外であり、道をふさぐ形で扉がある。
扉の向こうは開けないと分らない。
裏にまわりこめない。道がそちらにつながっていない。

子供だね。扉調査官。

 現実ではない世界を書くことにして、世界設定を考えています。まだ調査官です。タイトルも「扉調査官ネビラ」にしようと考えていました。

同僚がいるかな。
友達の同僚ボイドは扉を塗りこめたことがある。
でも、ほかの同僚ギャラックは信じてくれない。
嫌な世界ではないから、つらい思いをするわけではない。
単純に信じてもらえないだけ。
塗りこめた扉へ主人公を案内してくれたりして。
向こう側ではどうなっているのかな。
開かない扉がずっとある?

ボイドが塗りこめた扉に案内してくれる。
道が途中で崩れている。
先の方で崩れかけの道が残っていて、塗りこめられた扉が見える。
扉も朽ちかけている。
道と扉はおなじ運命にある。
あたらしくできるときは一緒にできる。
塗りこめられて扉が朽ちてくると、道も崩れてくる。

不思議な世界、人間の世界につながっている扉に当たる。
人間の世界は果てがない。
※人間界のどこに扉ができたことにするかな。
これが塗りこめなくちゃいけない扉だとわかる。
塗りこめなくちゃって準備しているときに扉が開く。
向こうから開けてきた。
大きな人間がこちらにやってくる。
ネビラは子供だから、大人が大きい人間に見える。
向こうに押しやって、自分も人間の世界へ。
(ボツかな)
扉を開けてはいけませんと説得しているうちに
扉が開かなくなる。
誰かが塗りこめちゃったんだね。
しばらくしたら扉が消えちゃう。
で、どうなる?
終わり方。
(ここまでボツ)
大きな人間のことは物語で知ってるとか。

 ストーリーを考えはじめていますね。「最後現実につながると扉を塗りこめちゃう」というコンセプトがもとになっています。

 書き出しとラストは早い段階で思いつくことが多いのですけれど、今回はラストがなかなか思いつきません。ボツネタがあったりして悩んでいます。

 大人登場のアイデアで、絵本や物語で大人を知っていることにしました。この世界は子供しかいない設定なのですね。あんたらどうやって生まれたんだって疑問も浮かびますけれど、全体が精神世界のようなものですから、そういうものだと思って深堀していません。


扉を塗りこめないことにするとか。
ボイドと一緒に現実の世界へ行っちゃうとか?
もうひとりの、ボイドの言うことを疑っていたキャラ、ギャラックに
扉を塗りこめてもらうとか。


扉って言うのは人間関係の隠喩かな。
面白いやつになかなか会えない。
つまらない扉ばかり。
ひとつの部屋で、床や壁や天井の色が違うくらい。
しゃれた部屋はテーブルとイスがあったりして。
向こう側だけじゃなくて扉の自体の種類もある。

変わった部屋の奥にまた扉があったりして。
仲間を紹介されるようなものか。

当たりを引くと、自分自身が新しい世界に行ってしまう。
大人な人間に出会うってことか。

ネビラの世界で生きたい。
ダメだよね。
ネビラが人間の世界へ?

 いろいろ悩んでいますね。

 考えつづけて、なんとなく完成形が見えてきました。ぱっと思いついたのではないのです、今回は。つまらないアイデアが茂った草むらに分け入って花が咲いている雑草を発見した、雑草だけどいいかみたいな感覚でした。

 そうそう、途中で大人を中二病にしました。これは大人が登場する場面を書いているときに思いついたものですから、その場面を中二病的に書き直さなくてはいけなくて、でも中二病っぽいセリフがわからず苦労しました。

 キャラはこんな感じ。

少年二人が主人公かな。
ネビラとボイド。
ギャラック。
ストラー。
異世界人:戸美多(トミタ)

 子供は宇宙関連の用語をすこしいぢって決めました。ネビュラは星雲、ボイドは銀河がない空白地帯、ギャラクシーは銀河、大規模構造からストラクチャーです。異世界人は、扉だから戸という字を使おうと思って、中二病っぽく夜露四苦みたいな。中二病ではないか。

 

 どうでしょうねえ。ほかにこんな雰囲気の小説で参加している人がいなければうれしいのですけれど。人と同じが嫌いなものですから。わたくしの書く小説としては異彩を放っているかもしれません。コメディタッチの小説が多いかなと自分では思っています。

カクヨム連載、異世界ファンタジー「突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」が完結しました

 全16話、完結しました。タイトルがキャッチーだったせいか、PVがけっこう多い。第1話は100を越えました。

 わたくしの場合、カクヨムマーケティングやその成果を確認する場ですからね。PVが多いというのは、マーケティング成功という評価になります。

 マーケティングというのは、市場調査から販売、評価まで活動全般にかかわりますから、どういうタイトルがいいかとか、小説の内容どうするかとかもマーケティングのうちです。

 連載開始時の記事につづいて、完結しましたの記事ですから、メモを公開しながら小説の話をします。

 今回は主人公が異世界にきたところからです。「第7話 そのパンツちょっと待った。なぜパンツをはこうとしている」から。

 そうそう、今回は各話にタイトルつけました。たいていは小説からキャッチーな文を取りました。いいのがないときは考えました。「第11話 雷撃剣、全滅のマリア、極悪非道剣士」くらいかな。

 では、メモです。

おうちに招待。
町の外のお屋敷。
すごい家に住んでるな。両親と一緒か?
ひとり暮らし。

 これは、書く内容をメモっただけですね。第8話あたり。

お前、なんでひとりで冒険に出たんだ?
※なにかいい理由が思いついたらつかえる。思いつかなければ、どうにかパーティーを組めたことにする。

 第9話、第10話でマリアのことをいろいろ説明しています。説明ばかりでつまらなくなりますから、無理矢理きのこで眠らせたり、メイドがやってきてパンツはいたかなんて聞くシーンを入れたりしました。

パーティーを探すだろう。
どういうやつ?
やっぱり誰にも相手されないようなポンコツかな。
このスバみたいになりそう。

 パーティーに人をいれようかと一瞬考えたのですね、完成形はふたりパーティーにしました。

異世界で召喚しようとすると、なんかすっごいの(ドラゴンとか)がやってこようとして
魔法陣小さくてつっかえるとか。
なんとか召喚できるかな。
そしたらストーリー展開楽になる?

 

召喚しろっていうけど、持ちこたえられず負ける。
戦闘中に召喚しようとするからいけないんじゃねえか?
いま召喚してみろよ。
で、ドラゴン。
主人公が小さくなったドラゴンに食べ物を与えて
餌付けしてしまう。町で買ってあったマシュマロとか。
ドラゴン気に入っちゃうんだね。
懐かれて、一緒に冒険することになるか。

 前半と後半で内容がダブっていますけれど、一度に思いついたわけではないからですね。前半のアイデアがあって、後半はアイデアがすこし詳細になっています。

 メモはこれで全部です。あとはメモなしでサクッと書けたのでしょう。マリアがヒドイ目に遭ったエピソードをなぞっただけだったり、現実に帰ってエンディングだったりですからね。

 

 タイトルを思いついただけなのに30000文字も書いてしまいました。面白い小説になっているとよいのですけれど。

一田和樹「大正地獄浪漫 3」(星海社)を読みました

ツン読は世の理

 「突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」をカクヨムに投稿中、かつ「ネビラのトビラ調査」という大人でもカクヨム甲子園にエントリー予定の小説をちびちび書いているところですけれど、小説を読んでしまいました。
 ほかのプロジェクトを進めていて小説を書いている場合ではないといいながら、小説を書き、小説を読んでいます。書きたくないし、読みたくないのに。
 カクヨムその他でお世話になっています、一田和樹さんの新刊ですからね、アマゾンでポチりました。予約扱いでしたね。届いてツン読の山に載せました。一種儀式のようなものです。
 そのわりにはすぐに読んでるとお思いですか? はい、わりとすぐに読んでしまいました。というのも、大正の終わりから昭和の初めまでエログロナンセンスというのが流行りまして、そのあたりに興味をもちはじめたからなのですね。
 順番を無視して手を出してしまいました。大正を舞台にしているということで。

 この記事は、「大正地獄浪漫」を宣伝したいところですけれど、すでに読んだ人向けの内容になっています。あらすじとか親切なものは一切ありませんから、そういうのが必要な人はアマゾンなり、出版社のサイトなりをチェックしてくだされ。

 

大正地獄浪漫 3 (星海社FICTIONS)

大正地獄浪漫 3 (星海社FICTIONS)

 

エログロナンセンスで大正地獄浪漫

 小説の内容に行くと思いましたか?あっまーい。あますぎるよー。わたくし、自分の話したいことを話しますから、小説の内容はあとまわし。

 わたくし、現在カクヨムに短編小説を投稿する活動をしています。それ以前に長編を10個くらい書いて賞に応募して落ちたのですけれど。思いついたから小説を書いて、せっかく書いたからカネにしようということで賞に応募していたのです。金目当て。

 もともと小説が好きではありません。科学とか歴史とかが好きなのですね。なんなら専門書に手を出すくらい。
 小説は暇をつぶすためのものですから、つぶす暇をもてあましていないわたくしに小説を読む理由がなかったのです。
 それでも小説を思いついてしまって書いたら、書いている途中で別の小説が思いつきと、罠にはまっているわけです。書くようになって小説を読むようになりましたけれど。
 というわけで、思いついたから書いたというわたくし、自分の小説にこだわりがありません。こういうのを書きたいとか、全くないのですね。思いついたネタに合うように書くスタイル。

 以前、当ブログの記事にしましたけれど。一田和樹さんに短編のレビューをしてもらって、わたくしの強みを発見しようという試みをしました。

九乃カナを解剖する - 九乃カナ、ショートストーリーを書く(書いた)

 そのあとも思いつくのに任せて短編を書き、カクヨムに投稿しているのですけれど。だんだんわかってきました。わたくしという人間が。どういう小説を書くべきかを。
 まず、わたくしの好きな小説。
京極夏彦姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「絡新婦の理」「嗤う伊右衛門
森博嗣「すべてがFになる」
島田荘司暗闇坂の人喰いの木」ほか
 共通項をくくりだすとゴシックではないでしょうか。
 「姑獲鳥の夏」は、廃墟のような医院、出産しない妊婦、呪い、無頭児、乳児殺し、陰陽師、密室、死蝋、ロリコン、喪服の美女。
 「魍魎の匣」は、四角い建物に縦横に管や配線が走っている、躰の切断、箱詰め、近親相姦、百合、身体機能の機械による置換。
 「絡新婦の理」は、妖しい学園、売春、少女売春、SM。
 「嗤う伊右衛門」は、お岩さん、顔を剥いだ男、刀でバッサリ、近親相姦的愛情、寝取られ、乳児殺し。
 「すべてがFになる」は、孤島の研究所、四肢切断死体、近親相姦、近親殺人、出産。
 「暗闇坂の人喰いの木」は、ロリコン、地下室、人皮工作、人形。
 作品の要素はみなゴシック的です。
 というわけで、わたくしの好みはゴシックに偏っているようです。だったら、小説を書くときもゴシックな要素をいれたらいいじゃないかと気づいたのです。
 そう気づいてみたら、はじめて書いた短編も、そのつぎの連作短編も、すこしゴシックっぽかったと発見しました。
 はじめて書いた小説は、泥棒が侵入した家で手足のない女をその女の母親に押しつけられるストーリーでした。胴体があるように見えて、胴体はカバーなのです。開けると、胸までしかなくて、あとはカバー内に設置された機械で生かされています。なかなかゴシック。
 つぎに思いついた連作小説は、検事が魔女を尋問します。魔女かどうかを確かめるのです。魔女かどうかのテストはなぜかエロいのですね。そのエロいテストをひとつづつやってゆくという。これはただのエロですか? オシッコ飲むのは、縄で吊上げるのは、ゴシックではない? 勘違いだったかもしれません。
 はい、わたくしの原点はエロ、もとい、ゴシックだったのです。今まで気づかなかった。というわけで、雰囲気たっぷりの古城で、バラバラとか猟奇的な殺人事件が起きて、主人公の探偵はヒドイ目に遭って四肢切断という小説を書いたら楽しくなるかもしれません。
 その場合に文章が重要です。やっとここにきました。エログロナンセンスの頃の文章はどんなだったかいなと興味が湧いてきました。大正、昭和風味の文章で現代を舞台にゴシックするのはどうでしょうね。
 そう思って、大正が舞台の「大正地獄浪漫」をツン読の山から順番すっ飛ばして手に取った次第。文章は現代ですけれど、大正の事物がうまく小説に溶かし込まれていますから。

大正地獄浪漫七不思議

 やっと「大正地獄浪漫」の話がはじまります。
 大正地獄浪漫の七不思議から話をはじめましょう。

 一番目。ゲヒルンという特高警察組織の話になっていまして、そこのトップが片目金之助。夏目金之助を想起させます。
 この人、目を包帯で覆っています。3では出てこなかったと思いますけれど、まるで見えているように振る舞うと書いてある場面がありました。つまり、両目を包帯が隠していて目が見えていないと周りの人に思われているということです。
 けれど、イラストを見ると片目が包帯から出ています。うん、片目金之助。さて、どっちなのでしょう。包帯が隠しているのは両目か片目か。
 七不思議の二番目は、片目が蓬莱をどうやって見つけてきたか。眼鏡屋もさぐりを入れていましたが、わからずじまいで3を終えています。
 七不思議の三番目は、氏家って何者? ということです。囮に使うとか、スパイだとか言っていますけれど。眼鏡屋は何度もいないほうがよいともらしています。
 これについては、わたくしの推理がありまして、エピローグに書いてあるのがヒントなのでは? と思っています。片目が花鳥風月に会ったところで、片目一族は三人いて、片目ともう一人が協力すると言います。協力できないのは片目の姉でしょう。ということは残る一人が氏家のことでは? とか。片目一族の可能性がありますね。顔が整っているという共通点もありますし。
 七不思議の四番目は、青島解脱。この人、ゲヒルンと深い関係にあるのに一般人ということはないと思うのです。なにか本屋との因縁がありそう。ただの男装の麗人という可能性もありますけれど。ただのとはいいませんかね。
 えーと、七不思議の五番目は。特にありません。大ぶろしきを広げてしまいました。てへっ。

本の話 

 「大正地獄浪漫」では本が兵器として使われます。本を読んだ人間に影響するのですね。
 ここで立花隆佐藤優「ぼくらの頭脳の鍛え方」(文春新書)のはじめを読み直したくなります。第1章の『大東亜戦争への道』から『和式便所と「國體の本義」の関係』あたり。言葉や文章のパワーについて著者ふたりで語っています。日本が大東亜戦争にツッコんでゆくときに人々の考えに影響した本を取り上げて。
 当時の青年に、大義のために死にたいと思わせるような本がいくつもあったようですね。「大正地獄浪漫」に通じます。

 ついでに松沢呉一「エロスの原風景」という本もちらっと見返しました。これはエログロナンセンス時代のことも気になってのことですけれど。
 この本、副題が「江戸時代~昭和50年代後半のエロ出版史」とありまして、エロ雑誌を通して出版文化や印刷技術について書いた本です。小説ではありません。薄くてカラーで、箱付き定価二八〇〇円とけっこうお高い。箱には「稀代のエロ本蒐集家」とか、いろいろ書いてあります。
 この本の著者はわたくしのお気に入りでして、けっこう本をもっています。人気がなかったらしく、いまはWebマガジンで書いているのかな、最近はあまり本が出ていないようです。
 エロをメインに書いていたのですけれど、どこか知性を感じさせるのです。早稲田を出たとほのめかしていた気がしてインテリだと思っていましたら、法学部出身だそうです。ネットで調べました。
 この人の人生とか考え方も面白いですね。わたくしの持っている本に書いてある経歴では、その本を出している頃に中野ブロードウェイで書店員もやっていました。

挑戦状 

 さて、「大正地獄浪漫」にもどりまして、3巻ですね。視点人物の眼鏡屋ですけれど、本編ラストで片目にある提案をした様子が書かれています。ただし、提案の内容が読者に明かされません。
 これは著者一田和樹さんからの挑戦状です。
 では、推理しましょう。眼鏡屋は片目にどんなことを提案したのでしょうか。もちろんネタバレを根拠にしますから、ここからネタバレ注意ですよ。
 本屋の家系は「無思記」という本を読む能力があるのですね。夫婦ともに読めることが好ましいけれど、そんな人間は本屋の家系の中でも少ないわけです。能力がないのに読んだら狂って死ぬのですね。それで、本屋は自分の妹を妻にした。妹も「無思記」を読めたからです。
 そんなことを眼鏡屋は夢うつつで考えていて、電撃に撃たれます。思いついたのですね、片目の姉のことについて。思いついた内容はやっぱり読者に明かされません。ヒントからすると、どうやら片目の姉は読んだら狂う本をいくつも読んでいたらしいと推測ができます。読まされたのでしょうね。
 なぜでしょう。文字がやっと読める子供のころに読むと耐性ができるのですかね。でも、片目の姉は成長したときに読んでみたら、耐性が及ばなかった。で、廃人みたいになっている。片目本人も同じく本を読んでいたのでしょう。実験台は多いほうが可能性が高まりますから。片目は廃人にならなかった。ふたりともうまくゆけば姉と弟で夫婦になっていたのかもしれません。
 この二つの点から、本を読める眼鏡屋と片目という推測が成立ち、ではふたりは夫婦になるべきなのでは? と、さらなる推測へ進みます。予知能力も共通しそうです。片目は隠していますけれど。
 はい、眼鏡屋は片目に結婚しようと提案したのだというのが、わたくしの推理でございました。このふたり、本来は家同士が敵なのですけれど。片目が読んだ本が本屋の手に渡っているのも納得いく説明ができません。片目は花鳥を裏切っていた?
 どうでしょうねえ、最終4巻で正解がわかります。