登場人物の相内さんという女の子、芸大生ということにしています。
彫刻科の学生です。
小説の中で、オブジェとストラップが相内さんの作品として出てきます。
わたくし、美術に関して無知なので実際にそのオブジェがあったとしてどういう評価になるのかわかりません。
関東平野のほとんどが水没したという設定なので、美術品や芸術家も一緒に沈んだことでしょう。
というわけで、たいしたことない作品だとしてもよい評価が得られる世界かもしれません。
お亡くなりになる芸大の院生の作品もでてきます。
なかなか重要な役割を演じます。
コスタ曲面というマニアックな曲面が登場していて、わたしの文章だけから実際の曲面が頭に映像として浮かぶか心配です。
コスタ曲面というのは、平均曲率一定曲面の研究が発達する機会をつくった曲面です。
はじめ論文で式だけが発表され、あとでコンピュータグラフィックスが利用できるようになって、どういう形をしているかがはじめてわかったらしいです。
そんなことは知らなくても小説は楽しめるのではないかと思いますが、コスタ曲面を知っている人が読むと、きっとうれしくなってしまうでしょう。
自分が知っているマニアックな知識を小説の中に発見すると、作者に共鳴したり、小説自体の面白さが倍増したりするものです。