ショートストーリー「等価交換肢」にふたつ追加しました。

 等価交換肢(九乃カナ) - カクヨム

 こちら、カクヨムの自主企画

  シェアードワールド『等価交換肢 血眼孕』(5千文字以内) - カクヨム

 に応募した連作短編になってきた小説です。

 「ふたりの母」、「夢宮眠未と瑕造儚の場合」を追加しました。二日連続で更新しましたし、昨日ブログを書くの忘れていましたから、ふたついっぺんになりました。

 「ふたりの母」の生い立ち。憑代の設定を使ってひとつ書こうと思ったのです。メモを公開しますね。

呪われた人間が、呪った人間を殺す。
けど、呪いが実行される。
なぜだと思って死にかけているところで、憑代だったとわかるとか。
ふたりの命で相手を殺すことになるけれど。そうなるとは思っていなかったのかな。
女のスマホのブラウザを開いたら「等価交換肢」にアクセスして、調べたら呪いのサイトだってわかって、呪われているかどうか調べたのか。
で、殺せばいいとわかった。
死にそうなときに憑代が出てきたから、こいつを殺せば助かると思う。
そうはさせるかと憑代が殺しちゃう。
呪いが成就できなくなって、対価の命は取られないとか。
殺されるところからはじめるか。

  はじめの狙いはミステリーっぽいところにあったのですね。これは一応実現していると評価します。呪われていることを知る部分は変えました。ご都合主義ですね。テレビを見ていて、呪われていそうと思うっていう。

 それに、呪いの標的は憑代に気づいていません。呪いの実行だと思いながら刺されて死んでしまいます。呪いが実行できませんから、対価も取られず、憑代は生き残ります。そこは書かずに済ませました。余韻。血眼のパートでも、そういうことかで済ませています。

 読解力がない人には気づかれないかもしれません。人それぞれ、読み取れたり読み取れなかったりします。それでよいのです。作者の知ったことではありません。

 このメモを書いたあと、お風呂へ浸かりました。ぼけっとしているうちに、冒頭のはじめかたを思いつきましたので、湯あがりに書きはじめました。4000文字足らずだったから、2時間で書きあがったと思います。

 翌日見直して、カクヨムに公開しました。

 さて、上に掲げたメモのようなものは、等価交換肢用のメモファイルに同時並行的につけています。今もふたつ分メモがあります。書きはじめられるほどではありませんけれど。

 「ふたりの母」を公開したあと、「夢宮眠未と瑕造儚の場合」となるメモを集中的に考えました。こんなことになりました。

12時間のタイムリミットがあるから、面白くなるかも。
女友達かなんかが呪いをかけるのを見てしまった。女子高生かな。
キャンセルは対価取られるし、呪いを受けなくちゃいけないし、ロクなことがない。
で、直接行こうってことになったのかな。
憑代とくっつければ面白いかな。
呪いを解いてくれって言ってきた人間に、憑代ってのがあると教える。
サイトにアクセスして、誰々の憑代になりますって言う。
対価が表示されたら孕みましたと言う。それで憑代になれる。
教えるだけ教えて血眼は消える。
ひとりで憑代を実行する。死を待つ。怖い。
視点を女友達ふたりと血眼とみっつ。行き来しながら。細かく切っちゃう。
なにか利用してからかな。

 またお風呂に浸かりながら、書けそうかなという気がしてきて、風呂上がりに書きはじめました。文章の雰囲気をかえましたから、すこし時間がかかります。途中までで止めて寝ました。

 メモのときは呪いを死にしようとしていたのですね。自分が死ぬほどの憎さって思いつかないのです。「ふたりの母」のように子や孫が殺されたらありそうですけれど。それで、呪いの内容を決めないといけない段階まで書いて、胸を呪うことに決めました。

 あと、12時間のタイムリミット。いまいち活かせてなかった。言葉では出てくるけれど、緊迫感がありません。失敗した部分です。

 翌朝。今朝ですけれど、続きを書き見直しもしてカクヨムに公開しました。すこし推敲をサボりました。

 一番ホラー的な部分は、儚が憑代になろうとしているところです。ここをうまく書きたいところでした。思いつかなかったから、かなりさっぱりした仕上がりになりました。他の部分とのバランスもありますしね。