カクヨム連載、異世界ファンタジー「突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」が完結しました

 全16話、完結しました。タイトルがキャッチーだったせいか、PVがけっこう多い。第1話は100を越えました。

 わたくしの場合、カクヨムマーケティングやその成果を確認する場ですからね。PVが多いというのは、マーケティング成功という評価になります。

 マーケティングというのは、市場調査から販売、評価まで活動全般にかかわりますから、どういうタイトルがいいかとか、小説の内容どうするかとかもマーケティングのうちです。

 連載開始時の記事につづいて、完結しましたの記事ですから、メモを公開しながら小説の話をします。

 今回は主人公が異世界にきたところからです。「第7話 そのパンツちょっと待った。なぜパンツをはこうとしている」から。

 そうそう、今回は各話にタイトルつけました。たいていは小説からキャッチーな文を取りました。いいのがないときは考えました。「第11話 雷撃剣、全滅のマリア、極悪非道剣士」くらいかな。

 では、メモです。

おうちに招待。
町の外のお屋敷。
すごい家に住んでるな。両親と一緒か?
ひとり暮らし。

 これは、書く内容をメモっただけですね。第8話あたり。

お前、なんでひとりで冒険に出たんだ?
※なにかいい理由が思いついたらつかえる。思いつかなければ、どうにかパーティーを組めたことにする。

 第9話、第10話でマリアのことをいろいろ説明しています。説明ばかりでつまらなくなりますから、無理矢理きのこで眠らせたり、メイドがやってきてパンツはいたかなんて聞くシーンを入れたりしました。

パーティーを探すだろう。
どういうやつ?
やっぱり誰にも相手されないようなポンコツかな。
このスバみたいになりそう。

 パーティーに人をいれようかと一瞬考えたのですね、完成形はふたりパーティーにしました。

異世界で召喚しようとすると、なんかすっごいの(ドラゴンとか)がやってこようとして
魔法陣小さくてつっかえるとか。
なんとか召喚できるかな。
そしたらストーリー展開楽になる?

 

召喚しろっていうけど、持ちこたえられず負ける。
戦闘中に召喚しようとするからいけないんじゃねえか?
いま召喚してみろよ。
で、ドラゴン。
主人公が小さくなったドラゴンに食べ物を与えて
餌付けしてしまう。町で買ってあったマシュマロとか。
ドラゴン気に入っちゃうんだね。
懐かれて、一緒に冒険することになるか。

 前半と後半で内容がダブっていますけれど、一度に思いついたわけではないからですね。前半のアイデアがあって、後半はアイデアがすこし詳細になっています。

 メモはこれで全部です。あとはメモなしでサクッと書けたのでしょう。マリアがヒドイ目に遭ったエピソードをなぞっただけだったり、現実に帰ってエンディングだったりですからね。

 

 タイトルを思いついただけなのに30000文字も書いてしまいました。面白い小説になっているとよいのですけれど。

一田和樹「大正地獄浪漫 3」(星海社)を読みました

ツン読は世の理

 「突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」をカクヨムに投稿中、かつ「ネビラのトビラ調査」という大人でもカクヨム甲子園にエントリー予定の小説をちびちび書いているところですけれど、小説を読んでしまいました。
 ほかのプロジェクトを進めていて小説を書いている場合ではないといいながら、小説を書き、小説を読んでいます。書きたくないし、読みたくないのに。
 カクヨムその他でお世話になっています、一田和樹さんの新刊ですからね、アマゾンでポチりました。予約扱いでしたね。届いてツン読の山に載せました。一種儀式のようなものです。
 そのわりにはすぐに読んでるとお思いですか? はい、わりとすぐに読んでしまいました。というのも、大正の終わりから昭和の初めまでエログロナンセンスというのが流行りまして、そのあたりに興味をもちはじめたからなのですね。
 順番を無視して手を出してしまいました。大正を舞台にしているということで。

 この記事は、「大正地獄浪漫」を宣伝したいところですけれど、すでに読んだ人向けの内容になっています。あらすじとか親切なものは一切ありませんから、そういうのが必要な人はアマゾンなり、出版社のサイトなりをチェックしてくだされ。

 

大正地獄浪漫 3 (星海社FICTIONS)

大正地獄浪漫 3 (星海社FICTIONS)

 

エログロナンセンスで大正地獄浪漫

 小説の内容に行くと思いましたか?あっまーい。あますぎるよー。わたくし、自分の話したいことを話しますから、小説の内容はあとまわし。

 わたくし、現在カクヨムに短編小説を投稿する活動をしています。それ以前に長編を10個くらい書いて賞に応募して落ちたのですけれど。思いついたから小説を書いて、せっかく書いたからカネにしようということで賞に応募していたのです。金目当て。

 もともと小説が好きではありません。科学とか歴史とかが好きなのですね。なんなら専門書に手を出すくらい。
 小説は暇をつぶすためのものですから、つぶす暇をもてあましていないわたくしに小説を読む理由がなかったのです。
 それでも小説を思いついてしまって書いたら、書いている途中で別の小説が思いつきと、罠にはまっているわけです。書くようになって小説を読むようになりましたけれど。
 というわけで、思いついたから書いたというわたくし、自分の小説にこだわりがありません。こういうのを書きたいとか、全くないのですね。思いついたネタに合うように書くスタイル。

 以前、当ブログの記事にしましたけれど。一田和樹さんに短編のレビューをしてもらって、わたくしの強みを発見しようという試みをしました。

九乃カナを解剖する - 九乃カナ、ショートストーリーを書く(書いた)

 そのあとも思いつくのに任せて短編を書き、カクヨムに投稿しているのですけれど。だんだんわかってきました。わたくしという人間が。どういう小説を書くべきかを。
 まず、わたくしの好きな小説。
京極夏彦姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「絡新婦の理」「嗤う伊右衛門
森博嗣「すべてがFになる」
島田荘司暗闇坂の人喰いの木」ほか
 共通項をくくりだすとゴシックではないでしょうか。
 「姑獲鳥の夏」は、廃墟のような医院、出産しない妊婦、呪い、無頭児、乳児殺し、陰陽師、密室、死蝋、ロリコン、喪服の美女。
 「魍魎の匣」は、四角い建物に縦横に管や配線が走っている、躰の切断、箱詰め、近親相姦、百合、身体機能の機械による置換。
 「絡新婦の理」は、妖しい学園、売春、少女売春、SM。
 「嗤う伊右衛門」は、お岩さん、顔を剥いだ男、刀でバッサリ、近親相姦的愛情、寝取られ、乳児殺し。
 「すべてがFになる」は、孤島の研究所、四肢切断死体、近親相姦、近親殺人、出産。
 「暗闇坂の人喰いの木」は、ロリコン、地下室、人皮工作、人形。
 作品の要素はみなゴシック的です。
 というわけで、わたくしの好みはゴシックに偏っているようです。だったら、小説を書くときもゴシックな要素をいれたらいいじゃないかと気づいたのです。
 そう気づいてみたら、はじめて書いた短編も、そのつぎの連作短編も、すこしゴシックっぽかったと発見しました。
 はじめて書いた小説は、泥棒が侵入した家で手足のない女をその女の母親に押しつけられるストーリーでした。胴体があるように見えて、胴体はカバーなのです。開けると、胸までしかなくて、あとはカバー内に設置された機械で生かされています。なかなかゴシック。
 つぎに思いついた連作小説は、検事が魔女を尋問します。魔女かどうかを確かめるのです。魔女かどうかのテストはなぜかエロいのですね。そのエロいテストをひとつづつやってゆくという。これはただのエロですか? オシッコ飲むのは、縄で吊上げるのは、ゴシックではない? 勘違いだったかもしれません。
 はい、わたくしの原点はエロ、もとい、ゴシックだったのです。今まで気づかなかった。というわけで、雰囲気たっぷりの古城で、バラバラとか猟奇的な殺人事件が起きて、主人公の探偵はヒドイ目に遭って四肢切断という小説を書いたら楽しくなるかもしれません。
 その場合に文章が重要です。やっとここにきました。エログロナンセンスの頃の文章はどんなだったかいなと興味が湧いてきました。大正、昭和風味の文章で現代を舞台にゴシックするのはどうでしょうね。
 そう思って、大正が舞台の「大正地獄浪漫」をツン読の山から順番すっ飛ばして手に取った次第。文章は現代ですけれど、大正の事物がうまく小説に溶かし込まれていますから。

大正地獄浪漫七不思議

 やっと「大正地獄浪漫」の話がはじまります。
 大正地獄浪漫の七不思議から話をはじめましょう。

 一番目。ゲヒルンという特高警察組織の話になっていまして、そこのトップが片目金之助。夏目金之助を想起させます。
 この人、目を包帯で覆っています。3では出てこなかったと思いますけれど、まるで見えているように振る舞うと書いてある場面がありました。つまり、両目を包帯が隠していて目が見えていないと周りの人に思われているということです。
 けれど、イラストを見ると片目が包帯から出ています。うん、片目金之助。さて、どっちなのでしょう。包帯が隠しているのは両目か片目か。
 七不思議の二番目は、片目が蓬莱をどうやって見つけてきたか。眼鏡屋もさぐりを入れていましたが、わからずじまいで3を終えています。
 七不思議の三番目は、氏家って何者? ということです。囮に使うとか、スパイだとか言っていますけれど。眼鏡屋は何度もいないほうがよいともらしています。
 これについては、わたくしの推理がありまして、エピローグに書いてあるのがヒントなのでは? と思っています。片目が花鳥風月に会ったところで、片目一族は三人いて、片目ともう一人が協力すると言います。協力できないのは片目の姉でしょう。ということは残る一人が氏家のことでは? とか。片目一族の可能性がありますね。顔が整っているという共通点もありますし。
 七不思議の四番目は、青島解脱。この人、ゲヒルンと深い関係にあるのに一般人ということはないと思うのです。なにか本屋との因縁がありそう。ただの男装の麗人という可能性もありますけれど。ただのとはいいませんかね。
 えーと、七不思議の五番目は。特にありません。大ぶろしきを広げてしまいました。てへっ。

本の話 

 「大正地獄浪漫」では本が兵器として使われます。本を読んだ人間に影響するのですね。
 ここで立花隆佐藤優「ぼくらの頭脳の鍛え方」(文春新書)のはじめを読み直したくなります。第1章の『大東亜戦争への道』から『和式便所と「國體の本義」の関係』あたり。言葉や文章のパワーについて著者ふたりで語っています。日本が大東亜戦争にツッコんでゆくときに人々の考えに影響した本を取り上げて。
 当時の青年に、大義のために死にたいと思わせるような本がいくつもあったようですね。「大正地獄浪漫」に通じます。

 ついでに松沢呉一「エロスの原風景」という本もちらっと見返しました。これはエログロナンセンス時代のことも気になってのことですけれど。
 この本、副題が「江戸時代~昭和50年代後半のエロ出版史」とありまして、エロ雑誌を通して出版文化や印刷技術について書いた本です。小説ではありません。薄くてカラーで、箱付き定価二八〇〇円とけっこうお高い。箱には「稀代のエロ本蒐集家」とか、いろいろ書いてあります。
 この本の著者はわたくしのお気に入りでして、けっこう本をもっています。人気がなかったらしく、いまはWebマガジンで書いているのかな、最近はあまり本が出ていないようです。
 エロをメインに書いていたのですけれど、どこか知性を感じさせるのです。早稲田を出たとほのめかしていた気がしてインテリだと思っていましたら、法学部出身だそうです。ネットで調べました。
 この人の人生とか考え方も面白いですね。わたくしの持っている本に書いてある経歴では、その本を出している頃に中野ブロードウェイで書店員もやっていました。

挑戦状 

 さて、「大正地獄浪漫」にもどりまして、3巻ですね。視点人物の眼鏡屋ですけれど、本編ラストで片目にある提案をした様子が書かれています。ただし、提案の内容が読者に明かされません。
 これは著者一田和樹さんからの挑戦状です。
 では、推理しましょう。眼鏡屋は片目にどんなことを提案したのでしょうか。もちろんネタバレを根拠にしますから、ここからネタバレ注意ですよ。
 本屋の家系は「無思記」という本を読む能力があるのですね。夫婦ともに読めることが好ましいけれど、そんな人間は本屋の家系の中でも少ないわけです。能力がないのに読んだら狂って死ぬのですね。それで、本屋は自分の妹を妻にした。妹も「無思記」を読めたからです。
 そんなことを眼鏡屋は夢うつつで考えていて、電撃に撃たれます。思いついたのですね、片目の姉のことについて。思いついた内容はやっぱり読者に明かされません。ヒントからすると、どうやら片目の姉は読んだら狂う本をいくつも読んでいたらしいと推測ができます。読まされたのでしょうね。
 なぜでしょう。文字がやっと読める子供のころに読むと耐性ができるのですかね。でも、片目の姉は成長したときに読んでみたら、耐性が及ばなかった。で、廃人みたいになっている。片目本人も同じく本を読んでいたのでしょう。実験台は多いほうが可能性が高まりますから。片目は廃人にならなかった。ふたりともうまくゆけば姉と弟で夫婦になっていたのかもしれません。
 この二つの点から、本を読める眼鏡屋と片目という推測が成立ち、ではふたりは夫婦になるべきなのでは? と、さらなる推測へ進みます。予知能力も共通しそうです。片目は隠していますけれど。
 はい、眼鏡屋は片目に結婚しようと提案したのだというのが、わたくしの推理でございました。このふたり、本来は家同士が敵なのですけれど。片目が読んだ本が本屋の手に渡っているのも納得いく説明ができません。片目は花鳥を裏切っていた?
 どうでしょうねえ、最終4巻で正解がわかります。

異世界ファンタジー「突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」をカクヨムで連載開始、とっくにしていました

 本日8月20日ですけれど、16日から連載開始していまして、『第7話 そのパンツちょっと待った。なぜパンツをはこうとしている』まで公開になっています。

 ブログを書くのを忘れていましたね。

 

 はじまりはタイトルでした。思いついてしまったのですね。それで、こんなタイトルを思いついたとツイッターでつぶやきました。

 それで終わったと思っていましたのに。わたくしの頭は勝手に考えはじめてしまったのです。とうとう出だしを考えはじめましたから、書き出しました。第1話ですね。

 真面目に小説にすることを考えはじめます。

パーティーを探すだろう。
どういうやつ?
やっぱり誰にも相手されないようなポンコツかな。
このスバみたいになりそう。

 召喚士であることの必然性みたいなものもひねりださないといけません。

召喚師ってほかにどんな魔法使えるだろ。テイマーではないけど、前に召喚した小型のドラゴンとかつれてるとか?
どういう状況で召喚しようとするかな。
普通はどういうものを召喚できる?
なぜいつもひとり?
召喚するのに丁寧すぎていつも手間取るから、戦闘に使えない奴とか。手間取っている間にパーティー全滅。
それでパーティー組んでくれる人がいなくなる。
 誰もが逃げる。疫病神の扱い。
 ひとりでクエストに挑む。
 すぐにピンチに。
じゃあ、なんで冒険に出てモンスターにかこまれる?
なにかやむに已まれぬ事情がほしい。
とりあえず強くなりたいとか。なんで強くなりたいんだって話になるけれど。
実はお金持ちの家の子。だから丁寧な口調なんだね。

 ひとりでクエストっていうのはボツにして、パーティーメンバーが全滅ってことにしました。少し先、第9話あたりのネタが含まれていますから、こんなところで先へ進みましょう。

 ヒロインの設定と同時にストーリーを進める部分ですね。

ひどい目にあう状況をいっぱい考えないと。
・触手のモンスター(触手でやられちゃうけどノーカンってことにする)
取り込み中の状況も。
・憧れの先生の補習中
・歯医者の治療中
・告白中(これ最後とか。邪魔されて、フラれて異世界の女の子にやつあたり、そしたら現実にやってくるとか) 

  歯医者の治療中はボツになりました。

召喚請求がこなくなるとか。ありがちだけど魅力的。
短気を起して向こうから現実世界にやってくるとか。
取り混み中にピンチな場面をいれる。告白を失敗させてお前のせいだとかでもいいか?
 告白しようとしているところに召喚いいですか。
 こっちは告白しようとしてるんだよ!
 わたし、ひとりで心細くて。ごめんなさい。
 なにか、このせいでつぎのピンチにつながらないかな。

つぎのときもやっぱりピンチで、そしたら異世界からきてくれる。
宙に浮いて、髪が広がって。光を放っていてまぶしい。
そしたらストーリーが動き出すかな。
美少女だとわかったら、好きだとか言ったりして。
現実でのストーリーも広げる?
異世界に帰ろうとしているところに抱きついて一緒に異世界に行くとか。

主人公が異世界にきてから冒険がはじまりそうだけれど
主人公になにができる?

 このあたり、第4話から第7話くらいのプロットみたいなものになっています。告白失敗から不良になるところ。で、ピンチにヒロイン登場ですね。

 普通の高校生が異世界に行っても役に立たなそうです。ここから先は連載終了後にお話ししましょう。

 小説読んでくださいねー。

14000文字の短編「失恋の対角線」の連載を完結させました

 4回にわけて投稿しましたからね、4日で完結です。「失恋の対角線」が完結しましたよ。

 はじまりましたで書かなかったことも、完結してしまえばなんでも書ける。本作を書くことにしたキッカケは前回書きました。坂井令和(れいな)さんとのやりとりでした。

 「きのう失恋した」テーマで書くことにして、すぐにメモを書きました。

未来から過去を振り返っていることにするか。
なにかに打ち込んでいたことを懐かしむ。
本番でうまくいかなかった。
で、回想。
失恋したんだよっていう。
それちがうぞって親友が言って謎解きの回想。
主人公、そんなって言って。
オチは?相手の女の子の現在だろうね。 

  失恋を勘違いってことにする。未来から失恋を見るというアイデアでした。ありがち? ハッピーエンドになる可能性もありましたね。

人生をかけたことはうまくいかなかったけれど、恋はうまくいくとか。
うまくいくところを書くかわりに、
本番のあと、女の子がやってくる。ふたりになれるチャンスをうかがっていたんだね。
どうしたの、今日一番大事なときだったのに、いつもの君じゃなかったね。
緊張した?
ちがう。
昨日眠れなかったとか。
まあな。
やっぱり緊張してたんじゃ。だから眠れ
ちがうっつってんだろ。
じゃあどうしたっていうの。
失恋したんだよ。それだけ。
それだけって、なんでこんなタイミングで。
告白したわけじゃねえよ。彼氏がいることがわかっただけ。
分っちゃったんだから仕方ないだろ。
おれにはどうにもできない。 

 これは回想の部分。思いついたらとりあえず書くことにしています。まだどういう流れにするかは決まっていなかったと思います。この段階で第4話を書いたのだったかな。最初に第4話を書きました。

 第4話を書いている段階で骨組みができてきまして、失恋する高三時代のことを考えはじめます。主人公がなにかに打ち込んでいたことにすることは決まっていますけれど、具体的になにに打ち込んでいたかは決まっていません。ロケットづくりが優勢でした。

耳をすませば」みたいにファンタジーの場面をぶっこんだりして。
水泳の話にしたから、人魚が出てくるとか。
梅雨から書くかな。
梅雨があけて暑くて明るくてって感じで。
とうとう本番、主人公の人生がかかっている。
で、時間を飛ばす。
うまくいかなかったっぽい。またファンタジー
で、親友がなんであのときって話をする。ほとぼりが冷めたんだね。
偶然、前日(当日でもオッケー)好きな子が告白されてオッケーしたとか、
彼氏と一緒のところ見たとか。
失恋したんだよ。
お前。
とかいって。
親友が謎解き。
それ失恋じゃねえよって。

  この部分、水泳の話にしたとありますけれど、これはあとから追記しました。ファンタジーをぶっこむことを決め、いくつかの候補の中でファンタジーのネタが思いついたのが水泳だったのですね。水泳から人魚って思いつきやすい。普通すぎてつまらないかもしれませんけれど。第4話を書きながら考えをまとめました。

 この時点でもまだ失恋じゃなかったことにするアイデアがのこっていますけれど、ファンタジーを突っ込むことにしたころには謎解きとかハッピーエンドとかのアイデアは捨てていました。古いメモが残っていただけです。第4話を書き終えます。

 メモで書き出しのことを考えはじめていることがわかります。1行目が梅雨の話題でした。たぶん、第4話を書いたあと、1行目から書きはじめたのだったと思います。

 女の子の後輩。
テイに懐いている。
最後の練習日の前日。
後輩が彼氏と待ち合わせして帰るところをに出くわす。
お前ら付き合ってたんだ。
雨の日の筋トレ一緒にやってたら。
もったいない。
恋愛パワーを人生の糧としないでどうする。
恋愛だって燃え上がるだろう。
帰ってゆくふたり。
リンが登場する。
リンと付き合っている場面を後輩たちの後ろ姿に重ね合わせて
妄想に耽る。
どうしたのぼおっとして。
いや、なんでもない。
この場面をリンは失恋と勘違いするように書く。
明日は大会前日、最後の練習だ。

  書いている途中で先の方のネタが思いつくことがあります。メモに残しておきます。かなり具体的なメモですね。第3話の部分です。ここで妄想が出てきますから、ファンタジーぶっ込めるかなとあたりをつけました。

 第3話のファンタジーは、よいアイデアが思いつかなくて、しょぼいかなと思いましたけれど、完成品のようになりました。考えながら書きましたからメモがありません。

 全体としては、主人公がガラスの心臓の持ち主で、異性を意識しはじめ、告白を決意し、ちょっとしたことでくじけ、そのまま三年経って、でも、うまく彼女をつくれるほど成長していたというお話でした。

 裏を読んでケンとリンの話も考えるためのヒントを多く書きました。花火大会での言動があやしいですね。第3話で帰り際にリンがやってくるのもケンがからんでいます。かわいい後輩のチコが彼氏と一緒にいるところに出くわしたテイを目撃しています。のちにテイが失恋したと言っただけで引きさがっています。

 リンもテイと同じような人間だったのでしょうね。テイはチコが好きだったけど、チコに彼氏ができて失恋した。そういう誤解が生じた。

 で、三年経って本当のところを知る。このときもケンが裏で動いているっぽい。ケンはリンから相談をうけていたのかもしれません。

 そうそう、タイトルの対角線というのは、この辺のことにひっかけています。テイはリンと佐竹のことを誤解し、リンはテイとチコのことを誤解したというところです。

 ラストでテイに彼女ができていることがわかります。異性を好きになることを知りましたから、大学に行ってあたらしい人間関係ができ、出会いもあったということですね。リンのことはちょっとチクっと痛みますけれど、あまりダメージを受けません。

 もう大人ですね。

14000文字の短編「失恋の対角線」の連載をはじめました

 はじまりは坂井令和(れいな)さんであった。坂井令和(れいな)さんはカクヨム仲間で、コンテストによく応募しています。わたくしはカクヨムをそのようには利用していませんから、コンテストはスルーなのです。いつもなら。

あるいは、なにかの理由としてセリフで「きのう、失恋した」と言わせるとか。
失恋のシーンを飛ばしておいて、ラストに言わせたら面白いかもしれませんよ?

 なにかエッセイ的な文章で坂井令和(れいな)さんが、大人も子供も参加できる!  カクヨム甲子園の「きのう失恋した」テーマについて書いていて、わたくしがコメントした文章です。

 これに、坂井令和(れいな)さんが、九乃が書けと注文されまして、書かねばなるまいとなったわけです。

 まだ1話しか投稿していませんから書けることがあまりないのですけれど、先にラストの4話を思いつき、書きました。これはすんなり。

 でもまだ、はじまりも中間もアイデアがありません。

ずうっと、主人公の打ち込んできたものについて、書く。なにがいいだろ。スポーツか?
テニス?
なにか悪い事?
ロケットを飛ばすとか? 

  とだけ、メモに書いてしばらく放置です。ほかに並行して進めている小説があったのですね、複数。

 ちなみに、6月8日にファイルを作成していますから、2ヶ月くらいかかっています。

 でもまあ、時間をかけたけれどひと通り書いて見直しをして仕上げました。4回に分けて投稿しますけれど、4話目までできています。主人公は水泳部で部活をガンバってきたことにしました。

 水泳と言えば、「ラフ」であり「バタ足金魚」ですけれど、どれとも似ていないと思います。わたくしの独自性を出せているとよいのですけれど。

カクヨムまとめ(七月分)

 もう八月ですか。もっとゆっくり時間が流れてくれればよいのですけれど。

 月がかわりましたから先月のまとめなのですけれど、過去まとめは省くことにしました。というのも、古い小説は下書き状態にもどすことにしたからです。過去の小説読めませんから、まとめで紹介する意味がありません。

今月(八月)のことですけれど。PVインフレーション・フィーバー

 八月にはいってからのことですけれど、ニコ動で「ラーメンを中心にして」が宣伝されました。動画の上部にでる、ニュースなんかの一行広告欄ですね。

 クリックすると第1話に遷移しますから、よくわからずキャッチにダマされてクリックしてしまうと、はいPVいただきましたってなります。第1話のPVだけアホみたいに増えました。

 宣伝はこんな感じ。

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ニコ動で「ラーメンを中心にして」が宣伝されました

 ニコ動で宣伝の依頼をしたわけではなく、カクヨムとニコ動が連携しているからだそうですよ。カクヨムがお知らせしてくれてもよさそうなものですけれど。宣伝中やでーって。

 おそらく8月1日に宣伝がはじまって、48時間つづくそうですから、日付がかわるまでかな。どうせなら24時間ずれてはじまってくれたら、金土となってよりアクセスが増えたでしょうけれど。

 アクセスがふえたことに気づいたのは8月1日の昼間でした。800もPVがあるなんて言っていたら、夜には2000を超えていて、今朝は3000を超えていました。今は3500くらいでした。

 ニコ動からやってきた人たちですから、ハートをつけたりコメントをつけたりはできないのですね。しずかーにPVだけ増えるという。ちょっとホラー。

本題

 七月は、ほぼOPPに明け暮れた一ヶ月でした。自主企画を開催しましたし、サクラにするためにサンプル小説を書いたりということで。

 あとは同題異話SRに参加しましたね。218文字と超短編。詩のように少ない言葉でストーリー?を展開しました。あ、まあ同題異話SRの項で書けばよかったか。

OPP

 オープン・プロット・プロジェクト、略してOPPです。先月、いや、5月31日からはじめたイベントでした。結果、みっつのプロットを、アイデアの提案をもらいながら完成させ、オープンにしました。

  • 第3案:「わたしたち、呪われたパーティー」の設定で、続編的な話。
  • 第5案:三幕構成を意識した、おとぎの国へ迷い込むファンタジー
  • 第6案:ラーメン禁止法。

 第5案と第6案は、わたくしが手を出しそうにない題材でした。第5案は作りこみ過ぎないということもテーマにしていましたし、苦労しました。細部を詰めた方が話を思いつきやすいじゃないですか。第6案は、アイデアを提案してもらってすぐにバンバン話が広がってゆきました。みんなでアイデアを出そうという企画ですから、小出しにしましたけれど。

 やっぱり、エンディングは考えやすいのですね。アイデアの提案でエンディングに関するものが多かった印象です。わたくしも、小説を考えるとき、早い段階でエンディングと出だしが思いつきます。中間を考えるのがむづかしいのですね。

第3案

 「わたしたち、異世界パーティー」は先月の小説でした。坂井令和(れいな)さん、ふだんお付き合いのあるカクヨム仲間ですけれど、第3案で小説を書いてくださいました。

 第4話 呪パー(アホアホバージョン) - アホアホ番外編 - カクヨム

 これを読んで刺激されたのでしょうね、わたくしもアホアホなネタを思いついて書きました。坂井令和(れいな)さんの「全てがアホになる」のキャラをお借りし、「すれ違い、数学男子」のキャラで第3案プロットの小説を。

 わたしたち、アホ数学パーティー - カクヨム

第5案

 第5案プロットは、少年少女がおとぎの国へ迷い込むお話でした。ちょっと児童文学的な、ファンシーな印象です。わたくし天邪鬼ですから、グロい感じの小説にしてやろうと思って書いたのが、こちらです。

 太郎と千紗姉(OPP2 守護獣)(九乃カナ) - カクヨム

 タイトルはあとから変更したのですけれど、それでもゴミみたいなタイトルですね。わたくしのセンス。

 第5案プロットで小説を書いてくださった方もご紹介します。普段から交流のあるカクヨム仲間の野々ちえさん。

 ○お題9―ドラゴン/おとぎの国/秘密基地(OPP2)― - お題でつくる短編集 - カクヨム

 短編集の中のひとつです。ペラペラの子供の絵のようなドラゴンが愛らしく登場します。4000字弱で短いから、すきま時間でも読めます。

 逆に長編になりそうなのが、@zip7894 さんの小説。

 オープン・プロット・プロジェクト自主企画参加作品(仮) - カクヨム

 1ページ目にアウトラインがありますから、どうプロットを改変しているか勉強することができます。オープン・バージョンのプロットより丁寧な感じ。説明なしに前提としている部分に説明をつけるようにして改変しています。こちら連載中で2話まで公開中。タイトルも未定です。気長に完成を待ちましょう。

第6案

 わたくしが小説に手をつける前に @shibachu さんが連載をはじめました。わりとプロットに忠実っぽかったものですから、わたくしは変化球を狙いました。アベ首相と、蕎麦屋の筧と、流しのラーメン屋の真楼を中心として外側から攻める感じにしました。

 ラーメンを中心にして - カクヨム

 冒頭にも書いた通り、ニコ動で宣伝されましてPVがアホみたいに増えました。それ以前も、わたくしの小説にしては多く読まれていました。ラーメン禁止法という設定がキャッチ―なのですね。この設定のアイデアを提供してくださった高田丑歩さんの作。

 ラーメン禁止法 - カクヨム

 コメディ風味もありながら、カッコいい場面も散りばめられています。アクションもあったりしてね。

 自主企画の第1弾の段階で連載スタートしてくださった @shibachu さんの作。

 拉麺戦争 - カクヨム

 こちらは第3話まで公開になっています。連載中。プロットを丁寧に小説化してくださっていて、こりゃ長編コースじゃないかと思います。社会派といった堅い感じの雰囲気。

 わたくし、もうひとつ「ラーメン」で書いていたのでした。

 多世界宇宙を悲劇が見舞う-全宇宙が恋したラーメン- - カクヨム

 こちら、ラーメン禁止法の宇宙編です。なんのことかわからないって? ラーメンが宇宙に進出して宇宙人を亡ぼすというお話です。これでおわかりですね、アホな小説。

同題異話SR

 最後に同題異話SRですね。長く書きすぎて疲れてきました。

 夏思いが咲く - カクヨム

 これは218文字しかない超短編。言葉が少ないからって、すでに書いたことでした。

 主人公は梅雨です。ええ、あの雨を降らせる、じめじめして嫌われ者の季節の梅雨。ちょっとネガティブな梅雨が夏のことが大好き、でも直接会ったことはないという、アイドルに恋する乙女的な小説。意味わかりませんね、わたくしも意味わかりません。ですから、言葉がすくないのです。書きようがないじゃないですか! 誰に怒っているのかわかりませんけれど。

今月の九乃さんは

 大人でもカクヨム甲子園に出すつもりの、「きのう失恋した」テーマ小説を投稿します。ひと通り書きました。これ、結構本気で書きましたから、真面目に見直してから投稿します。マジック・リアリズムっぽいシーンをぶっこんでみました。気に入ってくれる人がいるとよいのですけれど。

 あと、「突然の召喚魔法で失礼します。いま召喚よろしいでしょうか?」というラノベですかね。こちら書いている途中です。軽い気持ちで書きはじめたのですけれど、長くなってしまって、いま17000文字あります。考えていたラストは、これだけ長くなってしまうとショボすぎるかもしれません。困りました。とりあえずもう少し書いてみます。

 あと、坂井令和(れいな)さんの注文? で乳首小説「国立野雪乳首研究所」というのをちょっと書きかけています。これ、発生学とか進化学とか調べながら書かないといけなくてツラい。なんでこんなのはじめてしまったのでしょう。思いついてしまったからですけれど。こちらはラストというか、オチだけ決まっていて、もう書いてあります。

 以上は八月中にカクヨムに投稿することでしょう。よろしくねっ。

同題異話SRとOPP3の参加作をカクヨムに投稿しました

 同題異話SR、7月のお題は「夏思いが咲く」でした。まだ7月ですけれど。わたくしが小説を投稿してしまえば過去になるのです。

 夏思いが咲く(九乃カナ) - カクヨム

 お題を見たとき、ネタが思いつきそうではない、今回はパスしようと考えました。しばらくして、梅雨を主人公? にして夏を思う小説というネタが思いつきました。中身は思いついていません。

 書くつもりがなかったもので、ツイッターでこんなネタを思いつきましたと書きました。誰か拾ってくれるかなと下心もありましたね、正直。でも、誰もひっかかりません。

 しばらくして中身が思いついたのです。どの部分だったか忘れましたけれど。それで、パラパラと書いてほぼ完成形になりました。

 あれ、完成とは思えない仕上がりですね。出てこなかったのです、ほかになにも。

 肉付けして2000文字くらいの小説になるかと期待したのですけれど。短すぎましたね。短いから読んだという方もいたかもしれません。ケガの功名といいますね。

 というわけで、メモとかありません。

 

 さてさて、OPP3です。第6案ラーメンのサンプル小説ですね。

 ラーメンを中心にして(九乃カナ) - カクヨム

 もとのアイデアが面白いのです。面白さを殺さずに小説にできているとよいのですけれど。

 こちらの『第6案 サンプル小説』というページにいろいろ書きましたから、そちらを読んでくだされ。

 プロットがありますからね、メモありません。とはいえ、プロットを斜めから書いたような小説ですから、書くときは考えながら書きました。

 

 自主企画の第2弾が本日いっぱいで終了しますけれど、野々ちえさんにつづいて @zip7894 さんが「オープン・プロット・プロジェクト自主企画参加作品(仮)」で参加してくださいました。

 オープン・プロット・プロジェクト自主企画参加作品(仮)(@zip7894) - カクヨム

 まだ途中なのですね。自主企画に間に合わせようとしてくださって、現状のままで参加となりました。

 プロットをふくらませて書いてくださるようです。九乃の手の届かなかったところを丁寧に書いてくださいます。楽しみですね。

 野々ちえさん、坂井令和(れいな)さんはカクヨム仲間と勝手に思っているほどの仲ですけれど、はじめましての方や普段それほどやりとりのない方までコメントをくださったりアイデアをくださったり、自主企画に応募してくださったりしました。大盛況というほどでもないけれど、九乃のイベントにしては大成功です。

 まだOPPもうすこしつづきます。お付き合いくだされ。