「異世界転生は扱っていない葬儀社」の連載が完結しましたから、記事にします。
すべてのはじまり
こちら、タイトルが思いついたとブログに書いたのが始まりでした。どういう小説になりそうかはわかったのですけれど、ストーリーのアイデアはなく、自分では小説にするつもりもなかったのです。
ブログ記事は、カクヨムまとめ(6月、7月分)です。
はじめのアイデアをメモしたものはこちら。ほぼブログに書いたままです。
葬儀社に勤めるお姉さんが主人公かな。
異世界転生希望の男の子がやってくる。高校生?
死んだら異世界転生させてもらえるんでしょ?
そんなわけないでしょ。死ぬことを推奨するようなマネ、葬儀社がやったら大問題になって潰れてしまう。
おっぱらわれてもあきらめない男の子。
なにするだろ。空回りしまくる。
なぜ異世界転生したいのか。
あれ? なぜ異世界転生したいのか、書き忘れていますね。それどころか、考え忘れていました。なんだったんだろ。そこに引っかかる人いるかな。
うーん、大事なところだけれど。ゲーム作りするからって異世界転生は先でいいと言い出すくらいだから、たいしたことない理由だったのかな。
わたくしチョロいものですから、坂井令和さんに面白そうとコメントをもらって、そう? 面白そうかな、んじゃいっちょ書いてみますか、とその気になってしまったのでした。
で、まあ大した苦労もなくプロットができましたよ。
プロットできたよ
できたプロットはこんなでした。
1.
紹介。
異世界転生は扱わない葬儀社。
主人公天衣。
転生希望の男子高校生。
展生社長。
2.
疑い。
展生は本当に転生を斡旋している?
仕事中にPCゲーム。
3.
転生希望の撤回。
ゲーム制作サークルに参加。シナリオ班。ゲームができるまでは生きていたい。
あの子か? 歳がはなれすぎじゃないか。お父さんキモイ。
親友のウェディングプランナー。
死。
駅でホームから転落。突き飛ばされた。
展生を問いただす。転生させてあげて。
4.
天衣、はじめての転生の斡旋。
男子、転生なんて信じてなかった。天衣に会いたかっただけ。
嫌な奴は異世界でお断り。魂をすりつぶしてあたらしい魂の材料にする。
転生の仕事を明らかにしては。
グレーゾーンだと言われる。
お客様第一。
プロットができたら書いていけます。最初はホームページのくだりがなく、電話が鳴るところから始まっていました。 逆にお父さんに少年との仲を邪推されてキモイとなるシーンはいれなかった。忘れたとも言えるし、いれる場所がなかったとも言えますね。
順調に第2セクションまで、カクヨムで言うと第2話まで書いたところで、エンディングが思いつきました。ホームページのやつ。このあとの「一足お先にエンディング」で取り上げます。
今回の狙い
小説を書く能力を高めたいものですよね。なにかチャレンジがないと上達しないというものでしょう。
今回の「葬儀社」では、各セクションで雰囲気を変える、小説の文章なり、書き方なりで。そんなことを目標としました。一本調子では飽きがきそう。
こんな風にしたいと思いました。
1.普通の調子
2.思考をダラダラ書いて停滞
3.会話
4.出来事をいっぱいつめこんで加速
5.オチと読後感に向けてまとめていく
どうでしょうね、最終的な出来はイマイチだったかなと自分では評価しています。
プロットでは4個のセクションだったのがこの時点で5個になっています。4でいろいろ起きてラストまで行っちゃうのは慌ただしい気がして分けたのですね。文字数的にもわけないといけなかった。
2では停滞のはずが、お風呂から出て移動してしまいました。途中で逆を行ってるやん。神様の伏線のためだから仕方ないかなということで。
一足お先にエンディング
ラストのホームページを更新するシーン、これが思いつきました。そうなると、出だしにもFAQの話をいれるとバランスが良いということになり、第1話がホームページの話からはじまることになりました。うまいね、九乃カナ。
それから、社長がゲームしていますけれど、異世界の様子をモニターしているとも解釈できるように書いたつもり。前回社長がゲームしてサボっていたのも、少年がやってきていて葬儀があった日の翌日ですからね。転生の仕事の翌日は異世界での様子を見るものなのかもしれません。
もうひとネタぶっこみ
セクションの3を書いたあとでしたかね、もうひとネタ思いつきました。使い古されてはいますけれど、4に詰め込めということで。
追加設定:お母さんは異世界人に惚れて駆け落ち。弟が生まれた。それが少年。今は現実世界を見たいと異世界夫がいうから戻っていた。
少年と天衣が異父姉弟っていう設定を追加しました。
これ、お風呂につかって考えごとをしているときに思いついたのですけれど、あがったら忘れていました。あやうく大きな魚になるところでしたよ。お母さん登場の手前で思い出してセーフでした。
真ん中でブン投げ
ハリウッド式脚本術的手法だと思うのですけれど、なにかで真ん中でブン投げろというテクニックがありまして。
3の終わりで少年の死を読者に明かしました。よい効果かわるい効果だったかわかりませんけれど、反響はあって、手ごたえがぐぐっときましたよ。反響があればオッケー。
少年が異世界転生はしばらくいいやと言ってきたところを伏線というか死亡フラグということにしていたのですけれど、気づく人はいなさそう。だもんで、自分で本文に書いてしまいました。
わたくし伏線へたっぴなのですね。伏線がないか、気づかれないような伏線かになってしまい、けっか超展開になることが多い。
完成
ひと通り書いてみるとセクション5が文字数多くなってしまいました。困ったことです。減らすか、わけるか、このままか。メンドクサイからこのままでいいかと相成りました。
お父さんが本当に神様だったり、書斎が神殿にかわったりしても、天衣あまり驚いている風ではありません。すぐに納得してしまいます。わたくしのキャラ、ものわかりよすぎですかね。ものごとを深刻に捉えません。わたくしのキャラらしいとも言えますか。
天衣は高卒で葬儀社に入社した割に、ホームページを自分でいぢっています。そんなスキルが。
裏設定とか特に考えていません。会社で誰かに教わったのかな。それか習い事でパソコン教室にでも通ったか。
ちなみに、更新するのに Ctr + S を使っています。ウィンドウズですな。vi や emacs ではない。伊勢貝典礼のホームページはウィンドウズ・サーバーで動いているみたい。どうでもよいですね、失礼しました。
見直しをして、全5話、17000文字くらいの短編「異世界転生は扱っていない葬儀社」が完成しましたよ。読んでねー。ブログ読んでいる人は、もう小説読んでいますよね、きっと。