カクヨムに「妻×彼女ディスタンス」を投稿しました。

 年末にネタが思いつきまして、死んだ奥さんが今の彼女に乗り移るっていう。ラスト手前の奥さんが俺に乗り移ってきて難を逃れるパートが具体化できずにぐずぐずしたのですけれど、年が明けてひねりもないけれどオーソドックスに書いてしまうかと布団の中で決めて仕上げました。

 カクヨムコンで読んでいる小説、麻木香豆さんの「最強で最高な二人(改訂版&カクヨムコン8バージョン)」の影響で思いついたネタかと思いまする。目が覚めたときに思いついていたから、「最強で最高」について考えていたわけではないのですけれどね。幽霊が出てくるのが影響されたところだと思います。それとも似たネタが登場していたかな。

 

 はじめに書くことだったかもしれませんけれど、タイトル、「妻と彼女ディスタンス」と読むつもりで「×」を使っています。

 ディスタンスとは、距離のことですな。彼女は腕に抱きついてきて、手をつなぐ妻とくらべると、俺との距離が近いことになります。けれど、妻とは一心同体と思うくらいに心の距離はゼロに近かったつもりです。

 パンツをすぐに回収したり、セックスしよって言うのを拒否したり、彼女との心の距離はすこしあるみたい。そこで?

 1話目からエロをガツンとかましました。エロを期待していない人たちにはすまぬ。読み飛ばせるようにマークをつけておきましたよ。安心設計。

 

 主人公の俺は生物学の研究者です。命についてちょっとかわった感覚みたい。エロについてもかもしれませんけれど。俺は簡単にひとの目をくり抜こうとしたり、殺して埋めようとしたりします。実験動物やシャーレの中の培養細胞とかわらない感覚で人間を見ているのですかね。

 そんな科学者の俺なのに、死んだ妻が彼女に乗り移った話には乗ってしまいます。東大物理学科を出た人がオウムにハマっちゃうみたいなものですかね。言い訳としては、幽霊が乗り移っているテイの彼女に合わせてあげているということですけれど、すぐに幽霊の妻を受け入れている風になります。本音と建て前ですな。愛が深すぎたのかも。

 

 さて、第2話で事件が起きます。ふたりの男にからまれますよ。彼女がブン投げて退治しますけれど。ここは彼女の紹介パートでもあります。いちゃいちゃしています。あと、柔道女子でした。最後に死んだ妻登場です。結婚してたんかい、というツッコミ待ちです。

 第3話でのちに奥さんになる女性と俺が知り合ってから亡くなって幽霊として登場するところまでを説明。妻は手を握ってくるという重要な情報も印象付けたつもり。ラストで「結婚して」といいますけれど、どっちなんだぁーという問題が登場します。幽霊の妻か、生きた彼女か、どっちが「結婚して」といったのか、重大な問題ですな。シュレーディンガーの妻のせいです。

 シュレーディンガーの妻とは、体が彼女でかわらず、中身が彼女の意識なのか、妻が乗り移った状態なのか、妻が自己申告してくれないとわかりゃしないという現象のことです。量子力学の思考実験で有名なシュレーディンガーの猫のパクリです。

 第4話では幽霊妻が出てこなくなったと語られます。成仏したのか? 第2話で彼女に投げ飛ばされた男が再登場して、俺と彼女のなれそめも語られました。俺のピンチは何者かに突き飛ばされて回避されます。突き飛ばされたのは妻が乗り移った衝撃だと俺は解釈します。それは第5話だったかな。妻が乗り移ったせいで心の融合が起きて、幽霊妻の考えや気持ちが伝わってきてすべてを理解しました。

 その第5話で、俺は彼女と結婚して新婚旅行にきています。妻は前妻ということに。俺ははたと気づきます。なんで俺、幽霊がいる前提で考えているんだ? ってね。急にあたらしい妻に容疑がかかります。この最後の展開は東野圭吾「秘密」と同じですな。ミステリー志向でこのネタならみんな考えるのでしょうね。本当に妻が幽霊になって彼女に乗り移っていたのか、彼女の芝居だったのか。妻は彼女と融合したのか、成仏したのか。そんな感じです。

 

 8000文字くらいで書けました。1万文字に押さえようと思っていましたから成功です。カクヨムコンの期間ですけれど、応募するのは控えておきました。下手なことして知らん人が読み、通報よっ! ってなったらやっかいですからね。この小説はカクヨムコンとは関係ない方向性ですし。

 またなにかネタが浮かんだら書いて投稿しますね。今回はひさしぶりに小説を書いた気がします。